【50代婚活】初デートから始まった違和感|近づいたと思うたび遠ざかる彼

皆さんこんにちは
50歳になる年に離婚して
婚活アプリでいろんな男性との出会いを重ねてきた
むくむくです♡
Kさんと出会ったのは、2021年3月。
マリッシュのプロフィールを見た時
「この人、良さそう」
誠実そうな写真に、丁寧な自己紹介文。
同じエリアに住む、年上の男性。
完全に、”優良物件”でした。
でも、実際に会ってみたら——
「……あれ?」
その小さな違和感が、4年半の始まりでした。
4年半の恋物語|第一部
すれ違いから、初めての旅行まで
2021年3月〜2022年6月
① 出会い〜交際初期の「あれ?」の繰り返し ←今ここ
② 嫉妬で一気に遠く→大爆発・告白
③ 二人なりのルールができ始める〜またやらかす
④ 初めての二人旅へ
ここまでが、私たちが“恋人らしくなるまで”のお話。
出会い直後|優良物件のはずだった彼に感じた最初の違和感
Kさんとは、このあと4年半付き合うことになる。
毎週のように会って、
一緒に笑って、旅行をして。
最後には、
「この人に、大切にされている」
と、ちゃんと思える恋になった。
でも——
最初の一年半だけを切り取ったら、
とてもそんな未来が待っている二人には見えない。
むしろ私は何度も、何度も、
「この人とは無理かもしれない」と思っていた。
その最初の違和感は、
初デートの日にもう始まっていた。
初デートで、もう「あれ?」と思っていた
2021年5月4日。
最初のデートは、お洒落なイタリアンレストラン。

わぁー写真より断然良い
第一印象は、胸がキュンとした。
お昼から飲んで、話して、笑って。
酔う前のKさんは穏やかで、
会話も本当に楽しかった。
だから、この時の私はちゃんと心が動いていた。
でも——
二軒目、三軒目とお店をはしごするうちに、
少しずつ違和感が顔を出し始める。
三軒目の店先で、順番待ちをしていた時だった。
私たちの後ろには、20代後半〜30代前半くらいの
若い女性二人組が並んでいた。

Kさんはその存在に気づくと、
私越しにじーーっと彼女たちを見ていた。
そして突然
どこもいっぱいだったよ
まん防明けで、お酒飲めるところ少ないよ
ここはお酒出るって!
と、話しかけ始めた。

……え?
親切で教えてあげているだけ。そう思おうとした。
でも、なんかモヤッとする。
彼女たちを見ると、
突然知らない酔っぱらいに話しかけられて、
明らかに二人の会話を止められた顔をしている。
「あー、そうなんですね。ありがとうございます」
一人の女性がそう答えた。
普通なら、ここで終わる。
でもKさんは終わらなかった。
おねーさん、ヨガのインストラクターでしょう?
俺ね、仕事柄そういうの当てるの得意なの!
こっちのおねーさんは、アパレルって感じ
……シーン。
空気が、完全に凍っていた。

な、何してくれちゃっているの?
一瞬、頭が真っ白になった。
私、隣にいるんだけど。
これ、私怒っていいところ?
それとも、黙ってやり過ごすところ?
なにより——
一緒にいる私が、ものすごく恥ずかしかった。
本音を言えば、
Kさんをそこに置いて帰りたかった。
でも。
酔う前のKさんに心が動いていた私は、
”ただ酔っぱらってるだけ”
と、自分に言い聞かせた。
そして冷え切った空気をなんとかしたくて、
”も〜、困った男(ひと)”
そんな”大人の女の余裕”を演じた。
したくなかったけどねっっっ!!

本当だぁ。おねーさん達
綺麗だから見える、見える!!
そう言って笑いなが

ごめんね。もう二件もハシゴしちゃって
だいぶ出来上がっちゃっているの

会話の邪魔しちゃってるよね。
本当にごめんね
と、手を合わせた。
彼女たちも笑って流してくれた。
これで終わるかと思ったら——
俺、お金持ってるから、おねーさん達奢るよ
……まだ言う。

もうやめて〜〜〜
ちょうど順番が来たので、
私はKさんの背中を押して店員さんについて行かせた。
少し強く押しすぎたのか、
酔っていたKさんはよろけた。
席についてからも、会話そっちのけでキョロキョロ。
おねーさん達、あっちに座ったんだ
隣だったら奢ったのに
俺、そういう人。お金持ってるし
もう、この頃には完全に酔っぱらい。
きっと翌日には、途中から覚えていないんだろうな。
そう思うくらい、Kさんの頭は機能していなかった。
でも、不思議だった。本当に女性慣れしていて、
いつもこんなふうに声をかけている人なら——
私はきっと、この一度のデートで終わっていたと思う。
でもKさんのそれは、どこかぎこちなかった。
自然に女性と距離を縮めているというより、
「こういう男って、こんな感じだよね」
と誰かの真似をしているような。
無理して軽く振る舞っているような。
だから私は、
「女好きな人なんだ」
と簡単には決めつけられなかった。
むしろ、

この人……なんで、こんなことしてるんだろう
そっちの方が気になった。

Kさん、もう帰ろ
うん。眠い
そして帰り際。トドメが待っていた。
例の女性二人組の席の近くで、
隣だったら奢ったのに〜
明日またここ来る?来るなら俺も来るよ
また声をかけた。
彼女たちはさすがに面倒くさそうな顔で、
「はいはい。来ます来ます」
と軽くあしらった。
そして私たちが離れたあと、
「あれ、やばくなぁい?」
「ウザッ」
小さな声だったけど、
しっかり聞こえた。
その言葉より痛かったのは、
彼女たちの視線だった。

ああ、私、今どんなふうに見えてるんだろう
隣にいるのに、自分より若い女性に声をかけられて。
止めることもできず。
それでも一緒に帰る女。
そんなふうに見えている気がした。
“大切にされていない女”みたいで、
ものすごく惨めだった。
嫌だった。恥ずかしかった。
でもこの時の私はまだ、
「ナンパする人だから無理」と切るほど
Kさんのことを知らなかった。
もしかしたら、ただ人懐っこいだけかもしれない。
お酒が入っていただけかもしれない。
私は彼を理解する理由を探していた。
名前そのものより、”教えない”ことが気になった
そして初デートのあと、
もう一つ引っかかることがあった。
LINEで本名を聞いた時のこと。

そういえば、お名前ちゃんと
教えて貰ってなかったですね
それはまた今度

……また今度?
名前そのものが知りたかったわけじゃない。
普通なら教えるはずのことを
「また今度」と濁されたことが気になった。
私はもう、自分のことを話している。
一緒に三軒も飲みに行った。
なのに彼は、まだ何かを隠している。
そのアンバランスさが、妙に引っかかった。
気になる。すごく気になる。
でも私は”まだ知り合ったばかりだしね”
と、物分かりのいい振りをして流してしまった。
2回目のデートでも、やっぱり「あれ?」な彼がいた
翌月。
2回目のデートは、イタリアンバルだった。
若い女性スタッフが多いお店。
そしてまた、Kさんの視線が動いた。
おねーさん、ネイル可愛いね
大学どこ?
何歳?
一人じゃない。
通る女性、通る女性に声をかける。

ああ……やっぱり、こういう人なんだ
初デートの時は、”酔っていただけ”
と思いたかった。
でも、2回目になると
もう”たまたま”では済まなかった。
嫌だな。
やっぱり私は、こういうの嫌いだ。
そう思った。
でも——
その日の途中、
私の前にバースデープレートが運ばれてきた。
Kさんが事前にお店へ頼んでくれていた。

え・・・覚えててくれてたの?
何気なく話していた誕生日を、
ちゃんと覚えていてくれた。嬉しかった。
さっきまで”この人、何なの?”
と思っていたのに
一瞬で心がほどけた。
この頃のKさんは、ずっとこんな感じだった。
がっかりさせた直後に、嬉しいことをする。
離れたくなった頃に、少しだけ優しくなる。
ナンパするくせに、誕生日は覚えている。
”なんなの、この人?”
そう思いながらも、
私はまだ次も会いたいと思っていた。
違和感は、最初からちゃんとそこにあった
振り返れば、最初から全部見えていた。
マリッシュでつながった頃、
連絡が3〜4日、時には1週間空くこと。
初デートで、若い女性に声をかけたこと。
本名をすぐには教えてくれなかったこと。
2回目のデートでも、
女性スタッフへのナンパをやめなかったこと。
違和感は、ちゃんと最初に教えてくれていた。
でも私はその違和感に、そっと蓋をした。
”まだよく分からないから”
”もう少し会ってみれば分かるかもしれない”
そうやって、次のデートの約束をした。
そしてこの人と、
気づけば4年半付き合うことになる。
違和感の意味が分かるのは、
いつもずっと後になってから。
でも今なら思う。
あの違和感は、必ずしも
”この人はやめておけ”
という答えだったわけじゃない。
ただ、
”私は、この人の何に引っかかっているんだろう”
と、自分に問いかけるためのサインだった。
そして、この時はまだ知らなかった。
この先私は、
Kさんの”何か変”に、何度も何度も向き合うことになる。
交際初期|近づいたと思ったら、また遠くなる
初デートからしばらく経った、2021年6月末。
ピコン。
夕方、15時20分を過ぎた頃、Kさんから突然LINEが来た。
今から飲む?

えっ、今から?
あまりに急だった。
私はというと、家事を一通り終えて、
プリングルズをポリポリしながら
撮り溜めたテレビを見ていたところ。
完全に、おうちモード。
でも——

行く♬
もう、この頃の私は
Kさんのことを”気になる人”として見ていた。
だから急な誘いなのに

会えるんだ♡
って、ちょっと心が弾んだ。
さっきまでプリングルズ食べてた女、
急にバタバタ支度開始
待ち合わせて、
一緒に飲み始めると、
Kさんは少し嬉しそうに言った。
俺達、この間から付き合ってるよね?

えっ⁈
ベロンベロンに酔っ払っていたけど
告白したの覚えてたの?
うん。もちろんだよ
え、覚えてたんだ
そして少し間を置いて、
今日、こんな急な呼び出しなのに来てくれて、本当に嬉しい

そうなの?笑
うん。ちゃんと俺に会いたいって
思ってくれてるのが伝わる

……なにそれ。ちょっと可愛い〜♡
その言葉が、素直に嬉しかった
初デートでは、
あんなに「ん?」がいっぱいあったのに。
この瞬間は
”ちゃんと私のこと見てくれてる”って思えた。
そしてこの日から、
それまで”むくさん”と呼ばれていた私は、
”むく”になった。
たったそれだけのことなのに。
なんかね。ほっこり。
ちょっと距離が縮まった感じ。
こういう小さなことで、
女性ってキュンとするんだよね
でも、次に会うとまた「あれ?」が戻ってくる
7月14日。
この日は昼飲み。
Kさんが予約してくれたのは、
飲み放題コースのあるお店だった。
お酒が好きな二人だったから、
最初は何も思わなかった。
むしろ、

おっ、飲み放題ね。いいね♬
だけどね、料理が運ばれてくると
……うーん。
正直、あまり美味しくない。
するとKさん、
料理はそんなに美味しくなかったけど
最初にお腹膨れた方がいいでしょ?
この後、ハシゴするしね。たくさん最初に飲もう

いやいやいや……
そこじゃないのよっ!!
若い頃なら
”安い!いっぱい飲める!最高!”
でもいい。
でも私はもう
“安くたくさん飲めればいい”より
美味しいものを少しずつ食べながら
ゆっくり飲みたい。

私は、美味しいもので
お腹を満たしたいんだけどなぁ
うーん。
また、ちょっと違う。
大事件じゃない。
でも、
こういう小さなズレって妙に残る。
しかもその後。
三軒目へ移動すると——
で、出た〜!!
また店員さんへのナンパ行動。
おねーさん、おねーさん。
ここに宮沢りえちゃんそっくりな店員の子いるよね?
今日はいないの?
俺、よくここ会社の帰り来てたから良く知ってるよ。
俺の事知ってる?

……。
また始まった
初デートの時ほど驚きはしなかった。
だって、もう一度見てるからね
でも、
……。

やっぱり、これ続くんだなぁ……
そして、もう一個。

てか……内容ショボっ💦
女性慣れした男の、
余裕のあるナンパでもない。
なんというか……
一生懸命、軽い男っぽいことをしてる感じ。
そこがまた妙に引っかかる。
嫌なんだけど。
でも
”この人、本当にこういう人なの?”
って、やっぱりどこかで思っていた。
正面に座っているのに、目が合わない
その頃だった。
お洒落な南プロバンス風の
ビュッフェレストランへ行った日。
雰囲気はとても良かった。
デートとしては、
何も問題がないように見えた。

なのに……なのにだよ。
Kさん、
ほとんど私と目を合わせない。
正面に座ってるんだよ?
なのに視線は、ずーっと斜め前。
私が話しても、
顔はこちらを向かない。

なんで、こっち見ないの?
え、嫌われてる?
一緒にいて楽しくない?
それとも、こういう人?
さっきまで普通だったよね?
付き合い始めたばかりなのに
私はもう
“Kさんの気持ち”を探すようになっていた。
会えば距離が縮まった気がする。
でも次に会うと
”え?また遠くない?”
ってなる。
近づいたと思ったら、
また分からなくなる。
この頃の私たちは、
ずっとそんな感じだった。
ぎっくり腰で、また一歩近づいた気がした
8月14日。
Kさんが、ぎっくり腰になった。
私は自宅でサロンをしていたので、
施術してあげることになった。
Kさんが家に来る。それだけでも、
今までとは少し違う距離感だった。

なんか、ちょっと彼氏っぽい♡
そんなことを思ったりして。
そしてKさんはケーキと
たくさんのぶどうを持って来てくれた。


あ……嬉しい♡
キュンとした。
こういうところ、優しいんだよね。
手ぶらで来ない。
私が何かしてあげたら、
自分も何か返そうとしてくれる。
ナンパしたり。
目を合わせなかったり。
”なんでそうなるの?”
と思うことは多いのに。
こういう時は、
ちゃんと優しい。
そのたびに
”あ、やっぱりいい人なんだよなぁ”って
ほっこりする。
施術が終わったあと
私はまた
”少し仲良くなれたぁ”と思っていた。
俺、ヤキモチとか全然、焼かない男だから
この頃だったと思う。
付き合い始めたばかりだったから、
私は一度、Kさんに聞いたことがある。

Kさんって、異性のお友達とかいる?
そして私も、

あのね、私、普通に飲み友とかいるんだけど

もし、そういうの嫌なら言ってね
と伝えた。
別に何かやましいことがあるわけじゃない。
ただ、
付き合ったからって突然、
それまでの人間関係を全部変えるのも違う。
でも、彼氏が嫌だと思うなら、
そこはちゃんと話したい。
そんな気持ちだった。
するとKさんは、
なんともあっさり。
俺、ヤキモチとか全然焼かない男だから
さらに
むくが俺と出会う前から築いてきた関係でしょ?
そこは大事にしなよ

おお〜。なんか、大人〜
束縛もしない。
昔からの友達まで切れなんて言わない。
ちゃんと私の人間関係を
尊重してくれる。
この時の私は

素敵なんだけど……ちょっとは心配して欲しいなぁ笑
って思っていた。
だってさ。彼氏になったばっかりなんだもん
ちょっとだけ気にしてくれてもいいじゃん♡
……なんて。
この時は、
そんな呑気なことを思っていた。
まさか数日後、
この
「俺、ヤキモチとか全然焼かない男だから」が、

どの口が言ったーーー!?
になるとは知らずに
偶然会えたのに、どうして離れていくの?
8月19日。
私とKさんは、
びっくりするくらいのご近所さん
しかもね、通っている病院まで一緒。
そしてこの日は、
コロナワクチンの日。
まさかの予約時間までかぶっていた。

え、こんな偶然ある?もう運命じゃん
病院でKさんを見つけた時
私はもうね、本当に嬉しかった。
だって予定して会うんじゃなくて
たまたま同じ場所にいる。
なんかちょっと”ご褒美”気分
お互い目で合図して、マスク越しだけど
微笑んでるのが分かる。
私は軽く胸の高さで手を振ってみせた。
Kさんは私の隣に座った。
だけど、時期が時期。
病院の中だし、
会話すわけにもいかない。
私は、手持ち無沙汰な理由で
スマホを触りながら時間を潰していた。
本当に、それだけ。

なのに——
ふと気づくと、Kさんとの距離が
さっきより少し空いていた。

ん?気のせいかな?
そう思っていたら、また少し
ズリズリ……ズリズリ……
腰が一瞬浮いたと思うと
本当に少しずつ、
少しずつ私から離れていく。

ん??
最終的には、私とKさんの間に
一人座れるくらいのスペース。

え……何?
いやいや。
さっきまで隣にいたよね?
何、この距離
しかも、私の方が先に終わって
帰ることになった時も
Kさんは顔を上げない。

えっ、何なの?
普通「じゃあまたね」
くらい言わない?
目くらい合わせない?
なのに、
顔を上げないまま。
その時間は過ぎていった
……いやいやいや。
何、この終わり方。
帰り道、私はずっとモヤモヤしていた。

私、なんかした?
さっきまで普通だったよね?
え、急に嫌われた?
分からない。本当に、分からない。
もちろん、そのままにはできなかった。
帰宅後、Kさんに聞いてみた。

なんであんなに離れたの?
なんで帰る時も、顔上げてくれなかったの?
すると、
むくの考え過ぎだよ
俺も会えて嬉しかったよ
だけどその後、何日にも渡って不機嫌
いや、絶対なんかあるじゃん!!
とうとう私も

ねー、ちゃんと言ってくれないと分からない
その不機嫌の理由ちゃんと教えて!!
するとKさん
むくは忙しいと思っただけだよ・・・
そしてーーー
俺が隣にいるのに、他の男とメールしていると思った
・・・・・。

は?
いやいやいやいや。
病院の待合室で、
スマホ触ってただけだよ?
なんでそこから“他の男”になるの?
ついこの間
”俺、ヤキモチとか全然焼かない男だから”
って言ってたよね?

めちゃくちゃ焼いてるじゃん!!
しかも、ヤキモチ焼くなら焼くで
”誰とLINEしてるの?”
って聞いてくれればいい。
むしろ、
”あ、ちょっとヤキモチ焼いてる♡”
くらいなら
可愛いとすら思えたかもしれない。
でもKさんは
聞かない。確かめない。
そして——
勝手に傷ついて、勝手に離れる。
私は理由が分からないまま、
置いていかれる。
それが、ものすごく寂しかった。
会っているのに、全然一緒にいる感じがしない
9月2日。
この日は映画を観て、
そのあと焼き鳥を食べに行った。
緊急事態宣言やまん防の影響で、
お酒は提供されなかった。
まあ、
それは仕方がない。
問題はね。そこじゃない。
会話が……全然続かない。
私から話を振る。
Kさんが答える。終わる。
また私が話す。
Kさんが答える。終わる。

え、私ずっと司会進行なの?
しかも、相変わらず目も合わない。
一緒にいるのに
なんだか一人でいるみたい。
映画を観て。焼き鳥を食べて。
デートっぽいことは
ちゃんとしている。
でも心は、全然デートしてない。

なんでこんなに寂しいんだろう
付き合ってるんだよね?
私たち。
たしかに、”付き合ってる”って
確認したよね?
なのに……
全然、彼女になった感じがしないんだってば・・・
そして帰り。駅のホームで
Kさんが突然こんなことを言った。
平日の俺が行ってるジムの時間帯って
若いおねーさんいないからつまらないんだよね

……はい?
おばちゃんばっかり

……。
俺の頑張って鍛えてる姿、見せたいのに」
……。
いや。
今?
今それ言う?こっちは今日ずっと、

なんで目合わせてくれないんだろう
なんで会話続かないんだろう
なんでこんなに遠いんだろう
って、あなたとの距離に悩んでたんですけど?
なのに本人は、
“若いおねーさんに鍛えてる姿見せたい”
ですか。

もう、なんなのこの人
怒りより先に、ドッと疲れた。
近くにいるのに、心が遠い
この頃の私は、
Kさんと会えること自体は
まだ嬉しかった。
会う約束が決まれば
楽しみだった。
でも実際に会うと、なぜか寂しくなる。
近くにいるのに、心は遠い。
話しかけても、
返ってくるのは短い言葉だけ。
視線も合わない。勝手に誤解されて
理由も言われないまま
距離を取られる。
それなのに
若い女性の話は、普通に出てくる。
付き合ってるのに。
好きなのに。
会ってるのに。
なんでこんなに寂しいの?
私の中で、
「Kさんといると嬉しい」
だけじゃなく
「Kさんといると苦しい」
という気持ちも
少しずつ大きくなっていた。
優しいKさんも知っている。
私の誕生日を覚えていてくれた。
急な誘いに来た私を「嬉しい」
と言ってくれた。
ぎっくり腰の時には
ケーキとぶどうを
持ってきてくれた。
だけどね。私が求めている“優しさ”とは
なんか……少しずつズレてる。

本当のKさんって、どっちなんだろう
その気持ちだけが、私をKさんとの関係に
繋ぎ止めていた。
でも——
そんな私にも、とうとう限界が来る。
次のデート。
私はずっと楽しみにしていた場所へ
連れて行ってもらえるはずだった。
なのに
その日の朝届いたLINEを見て——

…………は?
私の中で、何かがプツンと切れた。
ここまで私は、
”もう少し会えば分かるかもしれない”
”本当のKさんは、きっと別にいる”
そんなふうに、自分を納得させながら付き合ってきた。
でも、この日は違った。
寂しい。
モヤモヤする。
それでも好き。
その全部を抱えたまま、
私はとうとうKさんの前で大爆発する。
——続きは、次のお話で

Kさんと出会ったのも、始まりはマリッシュでした
婚活アプリでの出会いは、プロフィールだけでは分からないこともたくさんあります。
だからこそ、焦って答えを出さず「会ってみて、自分がどう感じたか」を大切にしてほしいなと思います