50歳のシングルマザー、婚活アプリで14人目の奇跡[2人目の出会い]

むくむく

皆さんこんにちは

50歳になる歳に離婚して

婚活アプリで未来に繋がる出会いを

手に入れたむくむくです

第二の男　ナルシストな男

最初の最初！！

1番最初に「いいね」した人（自分から探し当てた）

2つ年下の高収入（年収証明なし）

イケメンB氏

「いいね」数がバグってる！！

常に90~98位を行き来しいるB氏

これが、どれだけ凄いかというと

下の表を見てほしい

マリッシュの男性「いいね」平均数

こちらの表は引用させて頂きました（2025年４月）

引用先：れんあいざむらいさんのサイト

「マリッシュでいいね数を確認する方法！

男女別に平均値と増やすコツを解説」より

https://samurai-log.com/massishiinesuu/

もうね、めちゃめちゃかっこいい！！

俳優の柏原崇似

むく心の声

えー！！

こんなイケメンも登録しているの

「いいね」するのも小っ恥ずかしい

もしかしたら

「何でお前がしてくるんだよ」って

思われちゃうんじゃないの？

って考えて、一度

B氏のプロフェイルから離れてみる

イヤイヤイヤ

「いいね」する位なら！！

と、また戻ってみる！！

イヤイヤイヤ

やっぱり恥ずかしいなぁ〜

と、また離れて他の人を探索してみる

目に入ってこない・・・

脳内は「何であんなイケメンが・・・」

と気になってしょうがない笑

むく心の声

（あ・・・ここまで何度もB氏の

プロフィールを行ったり来たりして

しまったけど足跡機能調整済み）

なので、何回か気になって見に行く前には

足跡機能を使って、上手に駆け引き

ここまで来たら、素直に「いいね」しよっと

だってせっかく

気になる人、見つけられたんだもんね

「私、何のためにアプリしているの

出会いよ！！出会い！！」

と自分に喝を入れる笑

そんな感じで「いいね」ポチッ

来たー！！

マッチング

やったぁ！！

iPhone片手に

ベッドに横になりながらポチポチしてたけど

思わず起き上がってしまった

B氏はメッセージのやり取りをしてからの

展開が早い！！

出身地域としては関西圏だからかな〜？

とも思ったけけど

後の電話での情報によると

アプリ歴４年とかって言っていた

（彼女が居る期間は抜けたらしい）

なるほど、こなれ感ってやつね！！

アプリで出会って、付き合って

別れたらまた、ここに戻って来たのね

むくむくデーターにインプット

はじめましての挨拶もカジュアルな感じ

A氏

はじめまして、宜しくね

俺の名前、下で好きに呼んでね

俺も、ムクちゃんでええ？

みたいな笑

まぁ〜、私的には緊張が溶けて有り難かったし

嫌ではなかった（柏原崇似だからかぁ？）笑

で、アプリ内でのメールがバンバン来る

LINEを交換するまで3時間位

イケメンとのやり取りだと思うと

楽しい、ウキウキする

夜には”むく”に呼び名が変わっている

ノリとテンポが良いから、会ったこともないのに話が続く

A氏

むく、このチョコ食べたことある？

これ俺の好きなやつ

むくむく

えーそうなんだ

今度見つけたら買ってみる

A氏

むくに、半分残しといてやるわー

むくむく

じゃ〜、解けないうちに食べに行くねー

だったり

A氏

今、電車で移動中ー

ってLINEに文面とともに

あの美味しいと言っていたチョコと

座席に座ってる足元を、一緒に写メして送ってきたり

なかなかのかまってちゃん

若い子達が良くする

一文の、短いLINEが次から次へと届く

彼は丁度、お正月休みで

時間はたっぷりあるのだろう

でも

私は次の日もお仕事

元々、早寝早起きもあって

22時にはお布団に入りたい派

そんな会話もしてたのに

結構、おかまいなしにガンガンLINEが来る

23時ちょっと前・・・

A氏

むく、もう寝たん？

A氏

むく、寝た？

A氏

むく・・・

と、立て続けにLINEが届く

睡眠不足は嫌だな・・・

無視しちゃおうか・・・悩んだけど

むくむく

起きてるよ。寝ようとしてたけど

やり取りが早く終わるよう、予防線もしれっと送ってみる

お、送ってみたら・・・

LINE電話が鳴ったぁっっっ！！

ま、まじか・・・

始めての電話が不意打ちとは！！

イヤイヤイヤ

これって私だけじゃ無いよね

恐らく何人もの女性陣とも

これだけ膨大なやり取りをしていると思うと

末恐ろしい・・・女以外に時間使うところ無いのか！！

世のシングルマザーは、忙しいんだよっっっっっ！！

でも、稀に見ないイケメンB氏だしぃ〜

はい好奇心の勝ち！！

電話に出る（私、出るんかい！！）笑

A氏

むく、話せたね

むくむく

うん。でも、ビックリした

A氏

話すんイヤやった？

電話もう切りたいん？

こやつ・・・自分に寄ってるな

声の音色から、容易に想像できる

そして、彼の返して欲しい言葉さえ想像できる

むくむく

そんな事ないよ

はじめましてだね。ありがとう

A氏

むくと話してると楽しいから

はじめましてやけど、そんな感じせえへん

むくむく

やったぁ！！

今、にやけてしまった笑

おかげで、今日は良い一日になった

A氏

むくって甘えたなん？

俺、甘えたやないと無理やから

むくとは合う気するわー

むくむく

うん。ベタベタ大好き

ウザーって思われても

自宅で映画見る時、ひっき虫タイプ笑

A氏

ずっと、くっついてくるんがええねん

家でも外でもくっついてくるとか

ほんま好きやわー

むくむく

皆に言ってるでしょ笑

A氏

なんでそんな事言うねん

今はむくだけやん

そうやろ

イヤイヤイヤ・・・

私はこの3日間のやり取りで気付いてたよ

私とやり取りしてない時間も

アプリにログインしている事にね！！

これって、他の女性とやり取りしているか

はたまた物色中か・・・だよね

ログインしてること分かってしまうだなぁ〜

これ自体はいいのよ。当然だと思う

お付き合い決めたわけでも、ましてや会った事も無いんだから

良いのよ。物色してて！！

むく心の声

もちろん私も他の人とやり取りしてるしね

その事は、お互い暗黙の了解であって

それをわざわざ言う必要もない代わりに

やってない！！って虚偽申告するってどうなの？

こーゆー小っちゃな嘘を何故つくんだ？

甘い！！甘いんだなぁ〜

この辺りから

（こいつ、めんどくさっ！！）

感が少し芽生え始める

A氏

むくは芸能人、誰に似ているの？

そーいえば、そんな事、言われなくなったなぁ〜

と思いながら

むくむく

Bさんは”柏原崇”に似てるよね〜

めちゃめちゃイケメンさんだね

A氏

そうなんかなー、柏原崇は始めてやわー

（イケメンには、謙遜なし）笑

A氏

でも、前に「いいね」してくれた人の中に

おったんやけど

どうしても実物見たい！！

大阪におるけど会いたい！！

こっちに来ることある？

会いたい、会いたい

どうしても会いたい！！＞　

って言うてくる人おって

たまたま大阪に行く事あるから

「大阪行くけど、会う？」

いうたら本当に会いにきよった

で、実物見て

本当にいたぁ〜！！実在した〜

めっっちゃカッコいい！！

実物のほうが、もっとカッコいい

言うてたわ

さて、こやつは・・・

どっちかだろうなぁ・・・

まぁ〜、どちらにしても

男の大人としては魅力を感じない

で、

元カノは、北川景子似だったらしい

・・・ほー

で、ナルシストB氏は

知り合いに頼まれてモデルを

やったっこと有るらしい

・・・ほー

A氏

むく、会おっか？

で、私は言いました

むくむく

えー、ちょっと住む世界が違う

そんな芸能人並みの人に

会いに行けなーい

そしたら・・・

A氏

顔なんて関係ないやろ！！

そんな顔だけの事で会わんの？

むく・・・

A氏

そんな事だけで

俺と会わんでええの？

違うやろ？

A氏

そやろ？

A氏

やろ？

・・・

これは、あれですかねー

自分から、めちゃめちゃハードルを上げといて

「俺はカッコいい！！

ああ、そうとも！！かっこいいよ

だが、それが何だ

むくが俺と釣り合わない事なんて

俺は気にしない

そこじゃないだろう

そうだろう？むく！！

的な・・・？

そんな思いをおもいっきり

詰め込んだような

温かいお言葉を掛けられたんですかね〜

なんか一周して、モヤモヤが楽しくなってきた笑

なかなかここまで振り切っている人も

出会えないよね

本気の彼氏と出会いたい！！から、少し寄り道

会う約束の日

指定された約束の駅へ向かうには

1時間半前には自宅を出なければ、間に合わない。

B氏の行きつけの

焼き鳥屋さんがある、最寄り駅が

今夜、彼の連れて行ってくれる場所

少し余裕を持って電車に揺られながら

B氏と交わした会話を思い出していた

A氏

むくに、ほんまに美味しい焼き鳥屋さんに

連れて行ったりたいなぁ思うてんねん

俺の最寄り駅まで来てもらうんやけど

めっちゃ美味しいで！！

むくむく

うん。ありがとう

でも、直ぐにBさんの事、わかるかな〜

A氏

改札の前で両手広げて待ってるわ！

むくむく

おーじゃーモンチッチみたいに

飛びついてぶら下がるわ！

相変わらずノリとテンポが面白い！！

でもその一方で

本当に会えるのかなぁ・・・

なんとなくなんだけど

ドタキャンするんじゃ無いかと踏んでいた

だって、若かりし頃

こーゆ経験をしたことがある

まだ新米ママだった頃

ママ友に招待してもらった

[mixi（ミクシィ）]で

凄い神格化されている人が居て

マイミク（今で言うフォロワー）数が

半端なかった！！

友達のマイミクさんだったんだけど

彼からのメッセージが来て

（後に分かったんでけど、マイミク荒らし？

マイミクのマイミクに手当たり次第メッセージを送っている）

このメッセージが

女性心をくすぐるものなのよ

とっても丁寧でいて、でも硬く無い

温かみとユーモアがあって、でもスマート

なんかね、家事と育児に疲れた心を

ふわっと包むような笑

投稿記事の、彼の住んでいるとされるお部屋は

まるで、高級マンションのモデルルーム

生活感、一切ゼロ！！

「今日はこんな料理を作ってみたんだけど」と

投稿した料理の数々は

「まるでどこかのレストランみたい！」と

称賛される彼のお手前

コメント欄も、めちゃめちゃ盛り上がって

黄色い歓声でも聞こえてきそうな

感じだったのよ

どこまでが、本当で

どこまでが嘘なのか・・・

段々嘘の投稿内容を、上げるようになっていた

で、何故バレたかと言うと

彼が無断で自分のものとして

使った写真の持ち主が

彼のmixiネームと

使われた写メと

抗議文を、セットで拡散して

注意喚起を呼びかけたから

で、この彼も

「お茶でもしませんか？」

って、会うことを仄めかすけど

実際に会う当日には

「仕事が忙しくて抜けられない」

と・・・ドタキャン

でもね、mixiにはログインしているんだよね~笑

だーれも

実際の彼に会った事が無いの（ホラーだわ）

ガタンゴトン。ガタンゴトン。

そんな考えが頭の中を巡っていた

そのとき・・・

ピロンッ。

静寂を破るように、LINEの通知音が車内に響いた

・・・胸騒ぎがした。

これはもしや・・・嫌な予感しかしない

A氏

むく、ごめん

仕事がまだ終わらへん。まだ家？

で、出たーッ！！

もっと早く断ってくれ〜！！

むくむく

もう電車に乗ってたよ

A氏

ごめん、今夜無理やわ

ほんまにごめん

むくむく

仕事なら、しょうがないね

頑張って

とだけ返信

やっぱりねっ。やーぱりねっっっ！！

もっと早く言えるだろぉー！！

なんでギリギリまで引っ張った？と

思ったけど

不思議と傷付くとかよりも

なんか分析？する事に頭を巡らせていた

さて、この[ギリギリの時間]って言うのがね〜

もしかしてかなり、行くかどうか

悩んだのではないかと踏んでいるわけ！

50代にもなると、そゃ〜

それなりの場数を踏んでんのよ（フンッ）

電車賃掛けた分、せっかくだから

プリンを買って帰ろっと！

サヨナラ・・・B氏

もう私から連絡する事は無いでしょう・・・

さて、次行こっと！！

ドタキャンからの・・・

その日の夜遅くに、まさかの連絡が・・・

終わったんじゃ無かったの？

彼いわく

A氏

ほんっまに、ごめん！！

迷惑かけた分、ほんま

好きなもん何でも食べてええで

で、直近で、いつ会えるん？

えっ！！

私の推理は、ただの妄想だったのかぁ・・・？

本当に、今回の事は仕事で、イケメン柏原崇似って事！！

ん〜〜〜

それとも、詐欺師なのか〜

回収が、何一つ出来てないから引っ張っているとか〜？

どう考えても、腑に落ちない・・・

もし、もしもよ！彼が詐欺師で

私がカモられるなら

会話の流れがおかしいのよ

私を持ち上げて気持ち良くさせられた訳でもなく

愛を語られて、メロメロにさせられた訳でもなく

なんなら、私の方が彼の神格化しているであろう世界観を

聞き上手になって、ほしい答えを返して差し上げているような・・・

こんな状態では、私に壺や保険は売れないよ

そもそも、プロフィールに

シングルマザーって書いてあるし

お金を騙し取るには・・・コスパ悪いしね

むく心の声

やっぱり、柏原崇似なら

一目拝みたい

が、勝った

すごろくは、振り出しに戻る笑

B氏との出会いの日

ドタキャンのあの日から二晩

疑惑に包まれた夜を超え、ついに迎えた”再開の日”

流石に今回は、来るでしょう！と

軽く自分に言い聞かせながら、家をでる30分前

ーーピロンッ。

・・・LINEだ。ま、まさか、また！？

思わずスマホを凝視

脳内で”フラグ”という文字が点滅する

むく心の声

や、やめて〜この音トラウマになる〜〜〜

ん・・・

画像が・・・送られてきた

LINEを開いた指が止まる

胸の奥に、冷たい予感が走った

なるほど・・・ね

私はこの瞬間・・・試されているんだ！！と悟った

送られてきた画像に視線を落とした

私の目に飛び込んできたのは・・・

パソコンに向かう姿を映し出された

自撮りの写メ

誰？・・・もはや柏原崇似はそこに居ない

A氏

今、リモートの仕事が終わったわ

これから用意して出るわ

むくは大丈夫？

との文章と共に・・・

この現実を、突きつけて

私が、予定通り会いに行くか

はたまたスルーするか・・・だよね！！

やっぱりね。ほらね・・・

最初に感じた違和感が、正に現実となって

眼の前に形となって現れた

自分で作り上げたギャップに

自分で首絞めてんじゃん！！

たくっっっ！！

私だって人の事、とやかく言えない！！

プロフィール写真だって

10年前の使っているし（10年前のはやり過ぎた・・・反省）

なんなら自然光の力で奇跡の一枚だし

始めから、超イケメンを売りにせずに

男性は、年収の高さと（年収証明されてなかったけど）

話のテンポの良さで、戦えたのではと思う！！

現に、私は相手に求める条件として

年収があってお金の価値観が一緒な人

話を聞いてくれて、会話のキャッチボールが出来る人

容姿で言うと広ーい、広ーい、ストライクゾーンを設けているしね

（自分の容姿にだって自信ないし

これからシワを一本ずつ、増やしていくしね）

むくむく

その点、女性は

若さという武器がない場合

見た目を、いかに良く見せるかは

頑張りどころ

まずは、プロフィールで選んでもらわないと

何も始まらないもの！！

そもそも、いい歳した大人の男性が

顔、顔、言っているのが嫌！！

確かにね、送られてきた画像は、イケメンではなかった

柏原崇似でないのは確か・・・

誰かに似ている・・・誰だ・・・？

そうだ！！

桑田真澄の息子のMATTだっ！！

うん、MATTだって顔立ちは悪くないと思う

もちろん、LINEの返信は

むくむく

私も、もう少ししたら出るね

だった

駅の改札口に現れた彼は・・・

指定された駅に着き、改札口に目を向けた瞬間・・・

B氏が視界に飛び込んできた

もうそこだけが際立っていた

[第一の男A氏]の様に

オーラがだだ漏れていたからでは無い！！

この日に限ってなのか・・・

時間帯に限ってなのか・・・

人通りが少なかったからか・・・

そんな理由だけじゃない

遠目からでも分かる

”めちゃめちゃスカして立っている

黒づくめ”がそこにいる

黒の革ジャンに、黒の革パン

背が高いし

48歳なのにお腹とか出てないし

着こなしているのは凄いと思う

私が引いちゃったのは

その服装のせいじゃないのっ！！

バレエの熊谷哲也を彷彿させる

”足を交差させて

腕を胸の前で組んで

何故かピーンと直立”

つ、伝わるかな〜

不自然なのよ。とにかく不自然な程に

決めたポーズで止まっているの

なんかね・・・圧が凄いの

写メが送られてきた時、一瞬フリーズしたけど・・・

会うの辞めようかなぁ・・・とまでは思わなかった

この何日か、やり取りしていた

相手がどんな人か

ちゃんと会って確認したいと思ったしね

でも・・・

今は・・・帰りたい

声掛けるのがためらわれる

作り上げられた感・・・半端ない・・・

自分の気持ちに逆らうように

足だけが改札口に向かっていた

ドタキャンなんてあり得ないよね・・・

最後は小さく消えそうなモラルだけが

重たい体を前に押し出している感じ

この数秒がやけに長く

そして笑顔を用意するには、あまりにも短かった

改札口を抜けて

B氏のパーソナルスペース

手を伸ばせば届きそうな所まで行っても

あの妙な構えを崩さず

よく分からないけど一点を見つめている

（気付いてるよね、お前から声を掛けろ！）

むくむく

あの、Bさんですか？

A氏

あ・・・むく？

むくむく

おまたせしました

A氏

ええよ・・・

・・・なんだこの間

むくむく

・・・行きましょうか？

お店どちら側ですぅ？

（私が仕切るのか？）

駅のエスカレーターを上がりながら

突如

後ろに立つ私を振り返りながら

A氏

実際合ってみて印象どうだった？

むくむく

全然違うッ！！

（し、しまった・・・突然過ぎて、オブラードで包めなかった）

A氏

えっ！？どっちの意味で？

むくむく

・・・わかんない・・・なんとなく

B氏の顔がこわばってフリーズしてる・・・

この3~4日の、LINEや電話でのキャッチボールで

私は、気付いていたはずなのに・・・

彼は、イケメンとして

女性から接して欲しかったのに・・・

目をハートにして、うっとりと彼の話に耳を傾けてくれる夜を

思い浮かべていたはずなんだよね・・・

想像を遥かに超えた

不自然さに私が追いつけなかった・・・

目的の焼き鳥屋さんは駅を出た

直ぐのところにあった

親しみ感のある素敵なお店だった

彼が常連客であるのは、本当だったみたい

若い男の子の店員さんが

大きな声で「いらっしゃいませ～」と声を掛けたあと

彼を見て、はにかんだような笑顔で「こんばんわ」と会釈していた

カウンターに通されて、２時間程の時間を過ごした

お互いこれが最初で最後だと

分かっているお食事会

なんとなく、目線を外しながら

目の前の、飲みかけのジョッキに視線を落とすか

カウンター上の壁に

きれいに書かれたメニュー表を見つめていた

それでも

A氏

何でもここ美味しいから

好きなの頼んでええで

と優しい

悪い人では無い

会話だって楽しかったのに

だけど今は

LINEや電話の時の様な

軽快なトークはもう生まれなかった

お店を出て、今夜のお礼を言った時

A氏

むく、別に甘えたとかちゃうし

普通に大人の女性やで

むくむく

・・・そうだね

私だって言いたいことはある

だけど、それを口にしたところで

何かが変わる関係でもない

出かかった言葉を飲み込んで、駅へと向かった・・・

第三の男へ続く